61 :本当にあった怖い名無し:2010/02/23(火) 04:53:01 ID:PbX8dD9O0
5/6
言葉が出なかった。
目の前には大きな岩がいくつも転がっていた。きっと落石?が
あったんだと思う。でもさっきまでそんなものは見えなかった。
山道とはいえ、ここは直線に近かったから見えないはずがない。
きっとあのまま直進していたら、岩に突っ込んで。。。
しばらく彼女と口をあけてポカーン・・・
その時、車の後ろに人の気配がした。
バックミラーを見ると一瞬、白い人影?が見えたような気がした。
こりゃいかんってことで、すぐにもと来た道を引き返した。二人
ともさすがに只事ではないということを感じていた。もうどうして
いいかのさえ分からなかった。
恐怖に引きつりながら進むと、さっきの民宿の灯りが見えた。
助かった、とりあえずあそこに逃げ込もう!あまりの恐怖で髪が
全部白くなってんじゃないかと思うくらいだった。そして民宿の
前で車を止めた。
そんな・・・あほな・・・
62 :本当にあった怖い名無し:2010/02/23(火) 04:54:40 ID:PbX8dD9O0
6/6
そこは民宿じゃなくて俺達が泊まるはずのペンションだった。
よく見ると周囲には普通に民家がある。人の気配も普通にするし
車も普通に走っている。もちろん普通のナンバーの車だ。
しばらく彼女と無言でポカーンとしているとペンションの中から
従業員が出てきて誘導してくれた。当然、その夜は気持ちの整理
が着かずに二人とも楽しめなかった。
今では彼女と、あの時は狐に化かされたのかな?と言って笑い話に
なっている。