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48 :本当にあった怖い名無し:2010/05/22(土) 14:22:20 ID:5lA2TT/v0
小学4年の時、休み時間に教室で友人達と雑談していると、別の友人Aが慌てながら俺達のそばにやって来て
「おい!トイレに花子さんがいるぞ!」
と深刻な顔で報告してきた。
「何言ってんだよお前w」
「だいたい男子トイレになんで花子さんがいるんだよ」
「もう少し上手い嘘を言えって」
と我々は適当にあしらっていたが、Aも一向に引き下がらないので仕方なしに5、6人で確認しに行く事になった。
「いいか、よく見ていろよ」
トイレに全員が入ったのを確認すると、Aは入り口に一番近い個室のドアをトントントンと3回叩き、
「花子さん花子さん花子さん」
と呼び掛けた。
すると個室の閉めきったドアが、ドアノブを回しもせずに破壊するかのような勢いで、バーーーン!と物凄い音を立てて蝶番限界まで開ききった。
「うお!?何だこれ?」
「どうしてドアが触りもしないのに開くんだ!?」
Aの話など全く信じていなかった我々だが、目の前で起きた不可思議な現象にビビるよりも呆気に取られた。
「な。花子さんいただろう」
呆けている我々を尻目に、Aがドアを閉めてもう一度同じ事を繰り返すと、再び大音響をあげてドアは開く。
午前10時30分頃と言う真昼間に
人の力もかかっていない動く筈の無い物が勝手に動く。
と言う、常識外の出来事に呆気に取られたが、かと言って何が出来る訳でもなく、
怯えを隠しながらトイレを後にした我々であった。
その後、そのトイレを薄気味悪く思い、卒業するまで使わなかったが、
20年後の今現在、校舎を新築するためそのトイレのある校舎は取り壊し中である。
完全に壊される前に今一度確認に行くべきであろうか。