『怖い』を楽しむオカルト総合ブログ

怪談夜行列車

【新作洒落怖】神棚のお面

投稿日:2022年5月30日 更新日:

本文

108 :本当にあった怖い名無し:2009/02/28(土) 10:12:42 ID:Wxt/NSGN0

最近になって、ある程度は事実が解り始めたので、
まとめの意味で書き込みます。かなり長文になるので興味のある方だけどうぞ。

半年ほど前から2、3日に1回の頻度で怖い夢を見る。
夢の中では自分は5歳ぐらいの年齢で、今住んでいる家ではなくその歳に住んでいた家での話。
家の神棚の様な所にお面が飾ってあり、
父親が「なぜ神棚にお面があるのだ?」という内容の話をして、そのお面を取り払ってしまう。
だが何故か父親の手からお面が放れず、パニック状態になる。
そのお面をよくみると、左半分が奇妙にねじれている。
そこであまりの恐ろしさに目が覚める、というもの。

怖い映画などを見た後などはゾンビが出てくる夢なども見ていたから、
自分の想像力が生み出した新たな夢だと最初は思っていたが、
同じ内容の夢を何度も見るうちに気になり始めてそれとなく母親に話してみた。
すると意外な答えが返ってきた。
「よく覚えてるね」

母親の話では、5歳ぐらいの頃、家族で社宅に住んでいて
引っ越してくる前からその神棚は在ったらしい。
神棚には不気味なお面が飾ってあり、
「神棚なのにこんな不気味なお面があるのはおかしい」
と父親は怒ってお面を取り払った。
その時お面の裏側が何かでベトベトしていたらしく、1瞬、手から剥がれなかったらしい。
その気味の悪いお面はその日のうちに燃やしてしまったとの事だった。

109 :本当にあった怖い名無し:2009/02/28(土) 10:14:20 ID:Wxt/NSGN0

その話を聞いてから、気になってしょうがなくなってきた。
あいも変わらず定期的にその内容の夢を見るのだから尚更だ。
それから色々と調べた結果、少しだが5歳当時の事が解った。

まず、社宅っていうのは
地元では結構有名なT社が、空き家を買い取り、社員に社宅として提供していたということ。
1件屋なので実際に住んでいた家に行ったが、家族3人で住んでいたにしては広すぎる、
社宅としては豪勢な家だった。
今は誰も住んではおらず、公民館?として使われているみたいだ。
中には案の定、神棚は残っているようで夢で見たものと同一だった。

それとなく近くに住んでいる人に、公民館の神棚にあったであろうお面の事を聞いた。
神棚にお面があったという話を聞いてもあまりピンと来なかったみたいだが、
お面というのはそこらの地区で昔、
毎年2月~3月のどれかの日に行われるお祭りに使われた物ではないか?とのことだった。
そういえば自分が小学生の頃に、冬に御餅を持ち寄って焼いて食べるようなお祭りがあった気がする。
それを聞くと、そのお祭りは本来は踊り役が居て、お面をかぶって踊るらしい。
今は廃れてそんな行事は無くなった、とそのおじいさんは言っていた。

110 :本当にあった怖い名無し:2009/02/28(土) 10:16:35 ID:Wxt/NSGN0

それから3ヶ月ぐらいが過ぎた。
結局、お祭りでお面が使われたのではないか?っていう事ぐらいしか解らず、
解ったところで夢はあいも変わらず見る。
毎回見慣れているはずなのに恐怖感は消えず、あの捻じ曲がった顔半分を見たところで叫んで起きた事もあった。

親戚一同が集まる正月の時、それとなくその話をしてみた。
ある程度知識ある古い人達ならお面の事を知ってると思ったのだ。
だが、そもそも自分達家族3人がその地区に引っ越してきたので、面の事は誰も知らなかった。

正月が過ぎて2月になろうかって時に、突然知らない人から電話が掛かってきた。
どうも親戚の中にこの地区に昔から住んでる人と知り合いなのがいたらしく、お面の話をしてくれていたみたいだ。
自分の小さい頃の事も知っている「○○君」と当時の呼び方で30近い男を呼ぶので奇妙な感覚だった。

そのお婆さんの話では、確かにそのお面は今はないA祭り
(住んでる場所がわかるので伏せます)で使われていた物だという事。
何故そのお面がお祭りで使われていたものだというかは、神棚に飾ってあったからだそう。
A祭りでは集落の各家の長男が毎年踊り役を務める。
その年も、(仮にKさんとします)Kさんの家の長男がその役となり、はりきっていたそうだった。
だが祭りの1ヶ月ぐらい前、Kさんの長男は高熱で倒れた。
その熱は引いたのだが、踊り役からは降ろされてしまった。
(このあたりの理由はお婆さん曰く、多分その病気が感染するといけないから)

111 :本当にあった怖い名無し:2009/02/28(土) 10:18:08 ID:Wxt/NSGN0

Kさんの家の長男は、結局再び高熱が出て死んだらしい。
それから毎年、お祭りで踊り役を務める事になった人が何故かKさんの家の長男と同じ病状となり
祭りはそのまま無期限停止となった。
そしてある日、祭りで使われていた面を倉庫から出したところ、面の顔半分が変形していた。
何かに祟られたのでは?という話になり、面を神棚へと飾ったらしい。
(ただ、飾ったのは神社であり、そんな家の神棚ではないらしいのだが…)
そのお婆さんは、面がもし手元にあるのなら神棚に戻したほうがいいと心配してくれた。
だが残念な事に、本当に面は親父が燃やしてしまったのだ。戻そうにも戻せなかった。

とてつもない絶望感が身体を襲い、それからKさんの長男の事がふと頭に浮かんだ。
もしかして、その病気で顔の半分が変形したのでは?と。
それから何度か鏡を見たりした。
人の顔は右と左では異なるとは言うけど、
ここ最近、半分が随分と変形したような気もしている。

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