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75 :1/3:2008/10/03(金) 17:14:07 ID:B+Lbb6SP0
亡くなったウチのばあちゃんに昔聞いた話
ばあちゃんは子供のころ、とても大きな家に住んでいたらしく
大きな蔵も2つほどあったそうな。
1つめの蔵にはガラクタを。
2つめの蔵にはお宝を。
ばあちゃん家ではそうしていたらしい。
でも、なぜかその蔵に「絶対にしまわれない」お宝があったんだって。
ひとつは、甲冑。
実際に戦国時代に使われたとかいう、それはリッパなものだったそう。
座している格好で置いてあったそうだ。
そしてもうひとつが、今の炊飯器ぐらいの大きさの木箱で、
鉄の縁取りがしてあって、
赤茶に錆びた鎖でがんじがらめ。
カギ(南京錠のことだと思う)も2個ついていたとのこと
76 :2/3:2008/10/03(金) 17:14:55 ID:B+Lbb6SP0
それらは、とても怖かったというばあちゃんの祖父の部屋に
常に並べて置いてあったそうで
ばあちゃんは、親祖父母から「絶対に触るな」とキツーく言われていた。
そもそもその祖父の部屋っていうのが、母屋じゃなくて離れにあって
常に立ち入り禁止くさいものだったらしい。
んで ある日ばあちゃんが、弟と庭で遊んでたときに
放った鞠が離れの屋根の上に載ってしまったそうな。
鞠が取れなくて困り、離れの中にいた祖父に声をかけたら
つついて落とす棒か何かを探しに行ってくれた。
祖父を待ちながらウロウロしていたら、いつの間にか弟が居ない。
探したところ、離れの祖父の部屋の中で見つけたそうだ。
ところがその弟の様子がおかしい。
あの鎖でがんじがらめの箱を抱えて、しきりになにかフガフガしているんだと。
慌てて駆け寄ると、薄く白目をむきながら鎖に噛み付いて
フガフガ言いながらそれを噛み千切ろうとしていたらしい。
弟の襟元も箱も畳も、よだれでビショビショ
77 :3/3:2008/10/03(金) 17:15:48 ID:B+Lbb6SP0
ばあちゃんは必死に弟を正気に戻そうと、ホッペタをひっぱたいたり
揺さぶったりしたようなのだが、弟は全く意に介さず鎖をかみ続ける。
そしてなによりばあちゃんがビックリしたのは、弟が抱えている箱。
中から声が聞こえるんだそうだ
あけてくださいー とか、
あけて、あけてよう とか
悲鳴を上げるとちょうど祖父が走って戻ってきたそうで
なにしてる!と一喝するやいなや 弟から箱をふんだくり
甲冑の隣へドスンと置いて
弟は襟を掴んで水場へひっぱっていき、桶で何倍も水をかぶせたそうだ
続いてばあちゃんも水をかぶせられたらしい
弟はキョトンとしており、自分が何をしていたのか分からない様子で
祖父に「あの箱はなんなのか」と聞いても
知るな、と言われてなしのつぶてだったそうだ
そしてついにその謎を知ることがないまま
ばあちゃんは家を出て駆け落ちしたんだと(笑)
ちなみにその実家の場所は、長野の伊那?イナって場所だそうです
ご当地の方、ご近所にそんな屋敷ありませんか?