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706 :本当にあった怖い名無し:2007/10/24(水) 02:15:11 ID:FAH2c1Jr0
聞いた話です。
その人がある酒の席で、ビジネスホテルのオーナーだという人と知り合いました。
雑談の中でそのオーナーがこんな話をしてくれました。
泊り客が客室で自殺することがたまにある。そんなときは成仏して欲しいという祈りを込めて、客室内に飾ってある絵の額縁の裏に御札を貼っておくのだ。
それは自分の経営するホテルに限らない…。
その話を聞いたとき、「嫌なことを聞いちまったな」と思ったそうです。何故なら彼は当時、仕事の都合で年に50回以上もホテルに泊まる生活をしていたからです。
それ以来、彼はホテルにチェックインするとまず、部屋に飾ってある絵の裏を確認するようになりました。
以来約1年間で2回、御札が貼ってある部屋に遭遇したそうです。
そのときはもちろんすぐにフロントに戻って、部屋を替えてもらうよう要求したそうです。
別々のホテルだったにもかかわらず、その時のフロント係の反応は似ていて、
ギョッとしたような表情を浮かべてから理由も問わずに部屋を替えてくれたそうです。
あるホテルに泊まった朝のことでした。ロビーで同僚を待っていたのですが、集合時間をとっくに過ぎても下りてきません。
彼は部屋まで迎えに行きました。何度も激しくノックすると、やっと同僚が出てきました。酷くやつれた顔をしています。
理由を尋ねると、うなされてよく眠れなかったと答えます。彼は同僚を急かして準備をさせましたが、ふと思い付くことがあり、同僚だけを先にロビーへ行かせました。
部屋に独り残った彼は、そう、室内に飾られている絵に近づきました。
心の中で、止めろ、すぐに出て行けという自分の声が聞こえましたが、吸い寄せられるように額縁に手が伸びます。
そしてその裏をそっと覗いたら…
裏一面に何十枚という御札がびっしりと貼り付けられていたそうです。