『怖い』を楽しむオカルト総合ブログ

怪談夜行列車

【新作洒落怖】近所の神社

投稿日:2023年10月11日 更新日:

本文

0123本当にあった怖い名無し2023/03/07(火) 22:51:48.37ID:Q1vEET1X0

オカルトというか不思議体験になると思うが、何か分かる人がいるかもしれないから初めてだけど書かせてくれ。

俺は大学は都内でそのまま就職して今も都内に暮らしてるんだが、出身は東北の田舎で実家は今もそこにある。

コロナが流行る前の年の盆に実家に帰ったんだが、いつもは実家に帰るときは最寄り駅まで電車で行ってそこから親に迎えに来てもらって車で帰るが、その時は親が出掛けていて迎えに行けないと言われ、歩いて実家に帰った。
歩いても30分掛かるかどうかくらいの距離だから軽い運動程度の距離だ。

その道の途中に参道に複数の鳥居がある神社があって、昔からあるんだが普段は歩いて通ることは少ない道だから久々に見た感じがした。
その時にふと思い出したんだが、そういえばこの神社の中に入ったことが無かった。
実家からそれほど遠くない所にあって、存在も知ってるのにそんなこともあるんだなと不思議に思ったがそれほど気にしなかった。
その時も別に用はないし、入らなかった。
昔からこんな感じで入らなかったんだろうくらいだった。

実家に帰って家族で夕飯を食ってテレビを見てたらどこだかの神社の特集がやってたんだが、その時に昼間の神社を思い出して、そういえばあそこの神社行ったことないって話を親にしたんだが、そうしたら母親は「私もない」と言って、父親を見ると「そういや、俺も無いな」と言った。さすがに「えっ?」って感じだった。
母親は結婚して別な場所から来たから信心深くなければ大人になってから神社なんか行かないかもしれないが、父親は子供の頃からここに住んでいる。
数十年も住んでて、大して遠くない神社に行ったことないってあるかなと。
ただ父親は「特に用も無いし、薄暗いから子供の頃は気味悪かったから行かなかったんだろう」ということだった。
少し不思議に思ったがその時もそれ以上この件は話さなかった。

0124本当にあった怖い名無し2023/03/07(火) 22:52:32.80ID:Q1vEET1X0

翌日の夜にこの時実家に帰った本来の目的である中学校の同窓会に行ったんだ。
同窓会といっても今でも付き合いのある友人10人程度の飲み会だったが。
そこで話のネタにまた神社の話をしたんだ。
地元の神社だからみんな知ってるだろうし、良いネタになるだろうとと思ったんだが、まさかの結果だった。

誰も敷地の中に入ったことが無かった。

さすがに「そんなことある?」と思った。
家族と友人、自分を含め20人くらいが誰の家からも30分以内にあるような神社に入ったことが無いって。

この話を友人と掘り下げもしたかったけど、誰もオカルトファンって感じじゃなかったし俺自身も違うし、変人扱いされるのは嫌だったからそのあとはこの話はしなかった。

同窓会が終わって家に帰った後も、神社が気になりだしてすぐには寝れなかった。
と言っても、同窓会で酔ってたから結局寝たが。

翌日、気になって仕方が無かったので神社に行ってみた。

神社の前まで来て神社を見ると、参道(といっても30m程度だと思うが)に鳥居が4つある神社で奥の方に建物らしきものがある。

0125本当にあった怖い名無し2023/03/07(火) 22:53:58.86ID:Q1vEET1X0

さっそく行ってみようと思って、最初の鳥居をくぐった瞬間に異変を感じた。
うまく口で言い表せないが、なんか心がざわつくというか、「ここにいたくない」って強く思う感じというか、とにかく何かものすごく居心地の悪さを感じた。

それでも先に進むと鳥居をくぐるたびにそれは強くなり、最後の鳥居をくぐるころには動悸も激しくなり、自分の心臓の音が聞こえるような感じもし、視野も極端に狭くなっているように感じた。
さすがにまずいなと思い、ちょっと見て帰ろうと思って神社の建物を見たのだが、建物もおかしかった。
神社とかにあまり詳しくないのだが、神社って普通、本殿と拝殿に分かれてて拝殿の裏に本殿があるよね?
でもそこは建物が一個しか無かった。拝殿なのか本殿なのかはわからない。
建物自体もかなり痛んで古ぼけてはいたが、数百年とかの歴史を感じるものではなく、一部トタンなんかも使われて、どう考えても出来て数十年程度、どんなにさかのぼっても昭和初期程度だと思われた。
鳥居の正面にあるからこれが神社の本殿か何かだと思うが、神社によくある賽銭箱も鈴?も無かった。
ただ、名前を表すような額縁というか木の板?が正面の上の方に取り付けられていた。
消えかけているのか汚れているのかわからないが、よく読めなくて一番最初が「八」(文字の一部かも)、次が「円」?か「門」?(何かの文字の下半分に見える。下に二本突き出る文字っぽい)らしき文字。その次にもう一つ読めない文字があって最後は「社」だった。読めない文字はどう譲っても「神」には見えないので「神社」と書いてあるわけではないと思う。
そういう昔の書体の可能性があるが。

0126本当にあった怖い名無し2023/03/07(火) 22:54:37.83ID:Q1vEET1X0

さらに建物の正面は小さな木の格子窓があって中を覗いたら、奥の祭壇?みたいな場所に多角形の骨壺?みたいなものと、白鞘の刀?かもしくは木刀?らしきものが祭られて?た。白鞘も白よりも黒に近いくらいくすんでいた気がする。
(「?」が多いのは神社に詳しくないのと、そもそも精神状態が普通じゃないので「よく見た」って感じではないから)
骨壺かと思ったのは、前年に祖父が無くなっていて、その時に祖父の遺骨を入れた壺に似てたから。祖父のは絵柄が入った骨壺だったがそこにあったのは白だった(ちょっと汚れがあったような気がする)。

気持ち悪かったし、もう帰ろうと思った時に突然「何をしている」と声を掛けられた。
声の方を向くと工場の人が着るようなつなぎの作業服を着たおじさんがいた。
おじさんは俺を見ると、驚いたような顔をしていたが、怒るわけでもなく落ち着いた声で「ここにいるのはつらいだろう。帰りなさい」と言った。
俺もそのつもりだったので、うなずいてそのまま帰った。精神状態も限界で返事は出来なかった。すれ違う瞬間に何か言われたような気がするが、もう聞き取れなかった。
また鳥居をくぐりながら出ていくとくぐるたびに症状は軽くなり、最後の鳥居を出ると何事も無かったかのように気持ちは軽くなった。
神社の方を見るとまだおじさんはいて、俺がその場を離れるのを見届けるまで離れ無さそうだったので、急いでその場を離れた。

0127本当にあった怖い名無し2023/03/07(火) 22:55:19.05ID:Q1vEET1X0

家に帰って落ち着いてから改めて神社のことを考えた。

ここからは推測でしかないが、あそこは多分神社ではなくて、何か「よからぬもの」を封じるのか押さえるのか、祀るのか、とにかく俗にいう「神様」関連とは別のもので、みんな行ったことないのは、近くにいくと「入りたくない」という衝動に駆られるから本能的に避けていたのかもしれない。

あの衝動は人を近づかせないための魔法?結界?呪術?みたいなものとか?

声をかけてきたおじさんは、よくわからない。ここの神主?みたいな類の人なのかもしれないけど、仕事中だったのかつなぎの作業着だったからよくわからん。
ただ、これを書いていて思ったのだが、「ここにいるのはつらいだろう」と言っていたので、おじさんは俺が精神状態がおかしくなっていることを気づいていたのと、おじさん自体は平然としているように見えたから、おじさんが結界だかなんだかを作った本人かもしれない。

結局、中にあった骨壺と刀?が何なのかはわからない。

どう考えても普通ではなさそうなものなので、あれ以来近づいてないし、話題にも出さないようにしている。

出典https://mao.5ch.net/test/read.cgi/occult/1676577211/

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