『怖い』を楽しむオカルト総合ブログ

怪談夜行列車

【新作洒落怖】陽気な音楽

投稿日:2024年4月5日 更新日:

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0472本当にあった怖い名無し2022/04/28(木) 03:53:25.65ID:6p2wQZxR0

怖いかわからんけど、子供の頃に体験?した話投下します。

詳細な年は覚えてないんだけど、多分もう20年以上前。俺が多分6歳か7歳くらいの頃の話。
2つ下の弟Aと3つ下の弟Bと3人で、当時子供部屋になってた実家の3階でレンタルビデオ(VHSだよwなつかしw)で借りてきたアニメ見ながらトミカとかプラレールとか振り回しながらキャッキャ騒いでたのね。
晩ご飯たべて、両親に風呂に連行されるのを待ってる時間とかだったと思うから、時間としては6時とか7時くらいかな?

不意に、窓の外から急にやたらと陽気な音楽が聞こえてきた。(イメージはミッ○ーマウスマーチ的な。正直どんな音楽だったか今では思い出せない)
遠くからだんだん近寄ってくる感じで。

俺が(今変な音聞こえた?)って疑問に思ったと同時に、弟二人もふと黙り込んだ。
ガチャガチャやってたトミカとプラレールがぶつかる音も、俺たちが騒ぐ声も無くなって部屋の中は静まり返る。テレビから流れてくる音だけがざらざらしてた。
んで、俺らが黙り込んだと同時に窓の外の音も消えた。

俺「……今なんかきこえた?」
弟A「?なにが?」
弟B「きこえた」

俺が二人にきいたところ、AはキョトンとするばかりだがBは確かに自分にも聞こえたと言って俺にしがみついてきた。
Aも急に動作止めて黙り込んだんだから、聞こえてないとは思えないのに、何回聞き返してもキョトン顔するばかり。
しまいには、途中で止めていた手を動かして元のように騒ぎ出す。Bも、それに釣られるようにしてさっきの音は忘れたみたいに騒ぎ始めた。

次第にわけわかんなくなってきた俺も、変だな…とは思いつつ、弟たちに混じってトミカvsプラレールの世紀の戦いに身を投じた。

0473本当にあった怖い名無し2022/04/28(木) 03:54:42.74ID:6p2wQZxR0

ここで我が家についてなんだけど、間取り的にはさっきも言った通り、子供部屋は3階。常識的に考えると窓の外に『だんだんと近寄ってくる陽気なチャカポコ音』が居るのはどう考えてもおかしいわけよ。

ただ、当時は実家以外の周りの家屋はどこも2階建てばかりで、うちの家だけ頭一つ抜け出してる感じだったんだよね。実家の窓から外を見ると、まさに甍の波って感じ。

あの音を聞いた頃から少し成長して、多少は世間というものを弁えるようになった時分に、父親から「ここの窓は屋根伝いにドロボウが来るかもしれんぞ。ちゃんと戸締まりしろよ」と半分脅しのような言種で注意されてふと気付く。

あの時、窓の外で聞こえてきた、だんだんこっちに近づいて来る音って…

 

………いや、常識的に考えて、『ドロボウ』しに来るような奴がミ○キーマウスマーチみたいな陽気な音をチャカポコ流しながらターゲットの家に近付いてくるわけがない。

そもそも、隣の家の屋根はそこそこ急な傾斜があり、かつ古い家なので足音は立てずにチャカポコ音楽だけが聞こえてくるのはおそらく常識的に考えて難しい。
少なくとも、当時の俺は足音らしき音をいっさい聞いていない。(後述するが、父親が家の雨漏りの修理のために隣家の屋根の上に乗った時はまぁまぁ足音が響いていた)

俺の幻聴か何かだったのかも、と思うのが一番理に適っている気さえする。ただ、あの時確かに弟二人も黙り込み、弟Bに至っては自分も聞こえた、と言ったのだ。
アレが俺の脳みその中だけで起きていたこととは思えなかった。

ただ、それ以降に似たような現象に行き当たることはなく、結局その時に聞こえてきた謎の音楽が何だったのかはわからないままだった。

0474本当にあった怖い名無し2022/04/28(木) 03:55:50.13ID:6p2wQZxR0

それから、6〜7年くらい経った頃かな。
俺はその当時も頭の片隅にはあの時に体験した、怖い…と言うには間抜けな経験を忘れられずにいた。

当時子供部屋だったそこは俺の個室になり、弟二人はそれぞれ別の部屋。
中学生の試験勉強を免罪符に夜更かししていると、突然陽気なチャカポコマーチが聞こえてきた。

もう、背中から首までぶわっと鳥肌が立つ感じがしたよ。
今ではメロディも思い出せないし、当時の俺ですら多分覚えてなかったと思うけど、確実に「あの日聞いた音だ」と思った。

当時は「屋根伝いにドロボウしにきた不審者説」こそが有力だと思っていた俺は、咄嗟に手元にあった定規を構えた。
仮に不審者が近寄って来ていたとして、何故7年近く前と同じ手口なのか、とかそんなんは全く頭になかった。

ただ警戒心だけ剥き出しに窓の方へ向かって構えるんだけど、ふと音源の方向が違うことに気づく。

それは、俺の頭上…天井から聞こえてきていた。

それはもう動転した俺は、すぐさま2階の居間に居た両親を呼ぶ。しかし、両親が俺の部屋に来る頃には音は鳴り止んでおり、弟達は寝静まっているような時間帯に一人で騒ぐ俺を叱りつけ、相手にしてもらえなかった。

後日、弟たちに「昔、俺の部屋が子供部屋だった頃に窓から変な音が聞こえなかったか?」と聞いてみたが、答えはどちらも「そんなん知らない」との事だった。当時、俺の問いかけに「きこえた」と答えたはずのBも、何も覚えていないと言う。
俺は釈然としなかったが、(まぁ、まだちっちゃかったから覚えてないだけだよな)と、自分を納得させた。

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