851 :763 ◆MOBqqkAfh6 :2007/03/15(木) 05:57:47 ID:nyVgvoIt0
次の日の朝。
朝飯の用意がしてありGの両親は不在だった。
Gのアニキはその時間に起きる気なしだったらしく、GとKで朝食をとり、これからどうするかを話てたらしい。
それから一本の電話がありGがGの兄を起しに行ってGのアニキが誰かと変わり真剣に話しをしてる。
Gはソワソワしだして、その電話が終るのを待ってる状態。
そして電話が終了した後にGの兄がKに対して「今日はもう帰れ」っていきなり言い出した。
Kはかなりびっくりしたらしく、Gのほうを向いたらGの兄がGに「Hのアニキが死んだけん、通夜と葬式の用意するっち」と言って部屋に戻っていった。
Gもちょっと悪いって感じの言い方で「すまんが今日は帰って。そういう事情やから」とのことでKは帰ることになった。
そして、家に帰る準備をしてGの兄に挨拶をしバス停に向かった。
バス停でバスを待っていたときにGの知り合いのおばあさんも一人待ってた。
バスが来るまでの間GがKに色々事情を話してたらしい。
以下会話
852 :763 ◆MOBqqkAfh6 :2007/03/15(木) 05:58:59 ID:nyVgvoIt0
G「わりぃね、急に。」
K「いや、いいよ。っていうかマジでびっくりするわ。昨日の今日で」
G「うん、っていうか、お前家に帰るバスの中でYさんの家が見えると思うよ、そこの前通る時笑えよ」
K「は??なんて???」
G「いや、その前通る時に笑顔でもいいけん、笑って通れよって」
K「いや、人が死んどるんやない???あほかお前。笑えるわけないし」
G「いいけん、この地域の人らは個人が死んだときに笑顔で送り出そうっていう感じなんよ。だけ死んで悲しそうな顔しとったら、霊が憑いてくるけん。」
おばあさん「ほっか、そん子はこっちの子やないんか?いらん事こっちにきたりしたら大変なことになんぞ?」
G「あ、うん。昨日とまりきとったんやけど、今朝H君の兄ちゃんが亡くなったんや」
おばあさん「そりゃ、そりゃ。Yんとこ行ったんか?あ?それやったらあかんな」
K「いや、でも笑うのはおかしいやろ。ちゅうか普通に考えて呪われるとしたら普通は笑ったほうが怖いし」
おばあさん「きさんはあほか??この地域の神さんと、きさんとこが一緒と思っとったらくわれるんぞ」
G「おばあちゃん、そんな怒らんでもええやろ、知らんのやし」
おばあさん「知らんかったで死ぬんで?死んだら終わりやろうが」
K「あ、はい。わかりました。笑えばいいんですよね?」(少しビビッたらしい)
G「うん、すまんけど、おねがいやわ」
853 :763 ◆MOBqqkAfh6 :2007/03/15(木) 05:59:36 ID:nyVgvoIt0
こんな感じのやり取りがあったらしい。
その時にKはもう絶対に裏S区に行かないって決めたとの事。
それからバスが来てGと分かれて戻る際にGの笑い方がめちゃめちゃ怖かったらしくて(目は笑ってないけど笑ってるって感じ)直ぐにGが見えない位置に座った。
それからが「恐怖、混沌、異常」そんな感じの世界観がバスを包みこむ。
まずバスにK以外におばあさんを入れて7人座ってる。
ただ、Kが座ろうとしたときに後ろに座ってたおばさんが「ちっ」っていう舌打ちをした。
その後斜め後ろに座ってる人や前のほうに座ってる人に睨まれてる。
そんな感じの雰囲気。
凄く嫌な気がしてたので下を俯いたままで座ってたら突然
「あはははははははは」
「はーはははははははははは」
「はははは」
ってバスに乗ってる人が笑い始めた。
もう、Kはパニック。
何があったのかもわからないし、自分を睨んでたりとかしてたことがそんなに面白いんか?
って感じで顔真っ赤にして涙目になって俯いてた。
その瞬間に後ろのおばさんに肩をポンポンって叩かれて後ろをキッ!って睨み返したら。
そのおばさんの異様な怖さに萎縮しまくったらしい。
854 :763 ◆MOBqqkAfh6 :2007/03/15(木) 06:01:32 ID:nyVgvoIt0
ケタケタケタ笑ってるのに目は怒ってる。
(理解不能でしょ?目が怒ってるのに笑うこと事態があり得るのかどうかもわからんけど、一回試しに鏡に向かってやってみて。目が笑ってないのに顔と声だけ笑ってる状態っていうのはめちゃめちゃ怖いから。)
「ははははははあはは」
ってずっと声がでてて目が怒ってて、ナノに顔は笑ってる状態。
その直ぐ後にバス停で待ってたおばあさんがクィって顎で場所を指して直ぐに気付いたらしい。
窓から見える家に喪服姿の人がいっぱい集まってて皆笑ってる。
本当にケタケタって表現がぴったりな感じで、そこに居る十数人がケタケタケタケタ笑ってるっていう状況。
Gの両親やGの兄貴、友人、Hもいたらしい。
もちろん目から涙をながしながらの人もいるし、怒ったような人もいるけど、顔は笑顔。
Kは唖然として笑えなかったらしいけど、再度後ろのおばさんに肩をバシって叩かれてどうにか笑顔を作ったらしい。
異様で異常。
バスの外も中も笑顔だらけ。
普通の人の形をした全く違うニンゲン。
855 :763 ◆MOBqqkAfh6 :2007/03/15(木) 06:04:13 ID:nyVgvoIt0
霊にとり憑かれない為、霊を追い払う為。
そう言われても納得できないぐらいの恐怖。
寧ろ、この人達自体がとり憑かれている感じ。
バスの外から聞こえて来るのには変な笑い声も混じってるらしく
「ギギギギギギギギギギギ」というバスのゆっくり進む音に紛れ込んでる「あははははは」や「ギャガヤギャガ」って感じの変な声。
「ギィッギッギギギギギギアハハハハギギギギハハギャギャアアハハ」っていう奇怪なコエ。
(これはKの頭が混乱しててこう聞こえたんじゃないかと思う)
それが1分ぐらい続く。
その1分がかなり長くて、Kが言うには「世にも奇妙な物語ってあるやん?あれでよく異次元とか、そんな感じで言いよるけど、あーいう状態こそソレそのものやね。っていうか現実世界であそこまでするか?そりゃこっちでは、避けられるんけんね。それを避けれるようにあの人等を避けるのは当たり前やろ」との事(意味不明)
856 :763 ◆MOBqqkAfh6 :2007/03/15(木) 06:06:35 ID:nyVgvoIt0
その後その家をずっと後ろになってから皆が笑いを止めたのでKも笑うのをやめた。
そしたらバスの運転手に向かって前のおじさんが「~ちゃん、ちゃんとゆっくり行ってくれてありがとね」
と言い出し運転手も「いや、しょうがないけんねー、××××さんつかれたらたまらん」とか言い出したらしい。
つまり1分間もそこを通るのにかけたのは運転手もその部落のモンでそれを理解しててゆっくり、というか黙祷代わりに1分間もかけてそこを通り過ぎた。と。
それに気付いた瞬間にKは怖さでブルブル震えてしまって、バスの中で泣き始めた。
人前で泣くのはアホよ。
とかかっこつけてるKが泣いたらしい。
K曰く「そこにヒトはおらんかったけね」との事。
そこに居る全員Kと同じニンゲンとは異なるモノだったらしい。
(いやいや、ありえんやろ?って思ったけどBを知ってる、又見た限りでは分かる気もする。)
その後バスがS区のバス停についた瞬間に家から一番離れてる場所ではあるけども、それ以上そのバスに乗ってるだけで恐怖心が増したため降りて歩いて帰ったらしい。