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82本当にあった怖い名無し2022/08/24(水) 22:24:04.64ID:keftyQow0
夏もあと少しで終わりということで幼少期の頃の体験談を。
俺が5歳くらいの時に家族でとある海に行った。
その日は真夏日とあってかなり暑かったのを覚えてる。
父が安全の為にと付きっきりでいてくれたんだけど、兄が海の家で販売されてる焼きそばを食いたいとか言って目を離した際に俺は波にさらわれた。
もちろん泳ぎ方なんか分からないもんだから一生懸命になって陸に上がろうと犬掻きしてたと思う。
そんな時に何かが俺の右足を触れたような感じがした。
その何かには吸盤?のようなものが付いていて俺の足を掴むと海中に引きずり込もうとしてたようだった。
何が何だか分からなくて怖かったんだが勇気をだして目を開けてみたんだよ。
その何かは人間のようなんだけど人間じゃなかった。
それは全身が真っ白で手の平には吸盤と水掻きのようなものが付いていた化け物だった。
それを見て恐らく俺は気絶したと思う。
恐らくというのはそれ以降の記憶がないからだ。
気づけば俺は砂浜の上に敷かれたシートの上に寝かされていた。
目を覚ました俺は父親に何があったのか聞いてみた。
父親は「ブクブクって溺れてた俺を海から引き上げた」と話してくれた。その時に俺は聞いたんだよ。
俺の足を引っ張ってた化け物のようなものはなんだったのか。
父親は不思議そうな顔をして「そんなものはいなかったし、何も足元についてなかったぞ」と。
それから俺は十数年経った今でも海は怖くて行けなくなった。
プールも正直怖いし、水中で目はあけられない。
水中で目を開けるとあの出来事が思い出してしまうから。