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0796本当にあった怖い名無し垢版2020/07/22(水) 19:42:27.01ID:Y2V8Cdzv0
去年の秋の話です。
自分は淡水での釣りが大好きでよく山奥の渓流や野池に出かけます。
この日は山○県の廃村近くにある渓流を目指し狭い山道を車で登っていました。
軽自動車一台がようやく通れるすごく狭くて舗装道路と呼ぶのは躊躇われるような一本道の悪路です。
対向車など来るはずないところですが、もし来たら終わりだなぁなどと思いながら運転していました。
かなり山奥に入った頃、突然これ以上進めなくなってしまいました。
台風19号の影響でしょうか、道が2/3ほど崩れてなくなっていたのです。
山奥すぎてまだ自治体に発見されていないのか、通行止めの看板等もなかった為、私は崩れている現場まで来てしまいました。
狭い道をバックで戻る訳にも行かず、少し迷いましたが、ヤブに車を突っ込んで少しづつ切り返すことにしました。
2分ほど試行錯誤し車がヤブで擦れるキーキーと言う音に眉をひそめ、スタックしませんようにと願いながら、
なんとか車の向きを来た方向に変えることができました。
ホッとしながらハンドルを握り直し、今来たばかりの道に目をやった時私は見てしまいました。
10mほど先、狭い道の左端に、喪服を着て背筋をものすごくピンと伸ばし直立不動で立っている不気味なほどガリガリに痩せたおじいさんがいたのです。
あれ、さっきこんな人追い越したっけ???いや誰もいねーわ!
めっちゃガン見してない??
てか顔色悪すぎん???
それより痩せ過ぎじゃない????
なんで喪服なん????
その格好でこんなとこでなにしてんの??
年齢と姿勢あってなさすぎん??????
こんな風に自分の中で恐怖が膨れ上がっていったのを覚えています。
霊など感じたことなくそういったものとは無縁だった自分ですが一瞬でこの世のものではないと感じました。ピンと伸び過ぎた姿勢が何よりも怖かったです。
恐怖で固まっていましたが頭はどこか少しだけ冷静でこの状況で自分を助けてくれる存在は何一つないんだなぁなどと諦めのような感覚にもなりました。
0799本当にあった怖い名無し垢版2020/07/22(水) 22:31:33.04ID:Y2V8Cdzv0
その後、10秒か30秒かわかりませんが固まった末になんとか車を発進させてこの場を去るためアクセルを踏みました。
おじいさんは私が車を発進させても微動だにせず、最初に目があった方向を凝視していたと思います(怖くてしっかりは見れませんでした)
また横を通りすぎる瞬間、あ゛ぁーーーーーとおじいさんから声?が聞こえた気がしたのですが怖すぎて無理無理無理と叫んでかき消してしまいました。
ですが目の端で感じた存在感は間違いなくそこにそれは存在していると思えるものでした。
恐怖でルームミラーで後ろを見たりなど一度も出来ませんでしたが何とか無事に山を降りその日はそのまま帰宅しました。
月並みな言い方なのかも知れませんが体験した話なので書いた以上の事は何もなくその後悪いことが起こる等も今のところはありません。