怪談・洒落怖

【新作洒落怖】『視線』

本文 582 :1/6:2008/05/17(土) 18:03:22 ID:aM51ze7e0 実体験を投下します。 長文失礼。 俺がまだ小学生だった時のこと。 その頃俺は、東北地方のど田舎の村に住んでいた。 米どころで、家の前には広大な水田が広がり そこに水を引く水路が流れるさらさらという音が心地いい場所だった。 そんな俺の家から車で5分ほどの近所に墓地がある。 ここら一帯の農家の先祖代々の墓がたちならぶその墓地は山の中腹にあって 木々が鬱蒼と茂り、昼間でも暗い場所だった。 俺が生まれた頃にはさすがにな ...

【新作洒落怖】ボール遊び【短編】

本文 528 :本当にあった怖い名無し:2008/05/15(木) 22:29:19 ID:Ntidi4qJ0 今日はまた随分と遅くなってしまった。 日課となっている散歩に出掛けたとき、すでに時刻は深夜の二時をまわっていた。 太陽の光を浴びながらの散歩というのは最高に気持ちがいいものだが、それが今日は残業のせいで台無しだ。 …まあいい。明日は休みだ。それに、夜の散歩というのも悪くはない。 歩きだしてどれくらいの時間が経っただろうか。 昼間と比べると嘘のような静けさの中を、一人黙々と歩いて行く。 グシャリ。 ...

【新作洒落怖】青い足の人

本文 188 :本当にあった怖い名無し:2008/05/10(土) 12:54:45 ID:xSfzob9zO 俺が友達の家に行った時に聞いた話。飲みに出ようと誘う俺を、半ば無理矢理ひき止めて聞かされた。 その友達はマンションの5階に住んでいたのだが、ベランダから隣接する警察署の敷地を見下ろすことができた。 裏側の職員駐車場みたいなとこで、隅に小さなコンクリの小屋があった。 イナバ物置を一回り大きくした位の小さな小屋で、友達の部屋からほぼ正面の位置に観音開きのドアがある。 ある日、友達がベランダで洗濯物を ...

【新作洒落怖】『黒く濁る写真』

本文 534本当にあった怖い名無し2019/11/17(日) 18:45:42.44ID:+eHiIv400 改めて文章にしてみたら嘘くさすぎたから作り話だと思って読んでほしい。 もう10年近く前、大学生の頃、サークルのみんなとバーベキューをした。後日全員に集合写真が配られた。その写真に、1人だけ顔が黒く濁ったように写っている女の子がいた。 他のみんなに配られていた分も確認したが、その黒い濁りは自分に配られた写真にしか無かった。そのときはただの印刷のミスとしか思わなかったが、ピンポイントで顔が隠されている ...

【新作洒落怖】膝の上

本文 975 :膝の上1/3:2006/05/28(日) 22:53:41 ID:6MuWSflF0 その友人と知り合ったのは研究室が同じだったのがきっかけでした。 初対面の私に「アンタさ、取り憑かれやすいだろ」と言い放つブッ飛んだ人物で 普通なら「何だ?この電波人間は」なのでしょうが、私には笑えない。 自慢じゃないが私は憑かれやすい。 幼少期から祖母に 「お前は『いらんモノ』連れて帰ってくるから」と外出時に必ずお守りを渡され 忘れた日には井戸ん中落っこちてるの発見されたりとか 身内一同、謎の疱瘡発生とか ...

【新作洒落怖】『目隠し鬼』【短編】

本文 410 :本当にあった怖い名無し:2006/05/23(火) 11:36:13 ID:PaCvrcKI0 幼い頃、祖母の家に行くと奥の間というところで遊んでいた。 奥の間はとても広く、家具が置かれていないので客間としても 使われていたのだが、遊ぶには適した場所だった。 その日は年上のイトコも来ていて、一緒に遊んでくれた。 祖母の手拭いを借りて目隠しをして、目隠し鬼をすることになり、 ジャンケンして俺がはじめに鬼をすることになった。 何も見えない恐怖と緊張、耳だけが敏感に音を拾う。 「鬼さんこちら、手 ...

【新作洒落怖】階上の子どもたち

本文 474 :ヒバリー・ヒル:2000/11/11(土) 04:34 大学の友達から聞いた話だけど・・・ 自動車事故にあって鞭打ち症になったAさんは、仕事もできなさそうなので、 会社を一週間ほど休むことにした。 Aさんは結婚しているが、奥さんは働いてて、昼間は一人だった。 最初の数日は気楽だったが、さすがに3日目くらいになると暇をもてあましてきた。 それでも、どこかへ出かけるには体がつらいので家でじっとしていなければ ならなかった。 そんなある日、お昼も過ぎた頃、ぼんやりとテレビを見ていると、上の階の部 ...

【新作洒落怖】『血雪』

本文 83 :血雪 1/7:2006/01/22(日) 21:49:36 ID:oprygqQ10 全国的にずいぶん雪がふったね。おれの住んでいる田舎町(はっきり言ってド田舎)も、ふだんはあまり雪は降らないんだけど、今回はずいぶん降った。 で、2年前の、同じように雪がひどく降ったときの話だ。 84 :血雪 2/7:2006/01/22(日) 21:52:36 ID:oprygqQ10 その日おれは2階の部屋で一人寝ていた。 おれの家はショボい専業農家で、50代の親父と母ちゃんと、おれの3人暮らしだ。 まだ ...

【新作洒落怖】柵越しの少女

本文 240本当にあった怖い名無し2018/10/05(金) 14:22:09.86ID:YXGSsKnr0 1/4 忘れられない記憶がある。 小学生の時の話だ。 我が家は毎年二回、田舎にある祖父母の家に帰省していた。 別に誰かが特別行きたがっていた訳では無いが、一応孫の顔を見せに行っていたのだ。 俺には兄弟がいなかったので、特に遊びようの無いその田舎があまり好きではなかった。 あれは、小学一年生の時だと思う。 庭で1人で遊んでいると、女の子が現れたのだ。 とても綺麗な服を着ていて、にっこりと笑っている。 ...

【洒落怖名作】喪服の女

本文 779 :喪服の女1:2011/06/12(日) 04:37:25.86 ID:D9irWjtj0 高校生の頃、俺達のクラスに短期交換留学生が2人やってきた。 そいつらとの出来事を書こうと思う。 そいつらが来てから暫らくして、クラスの女子たちが留学生2人 の事を軽く無視し始めた。 その時は原因は良く解らなかったが、俺たちはとくに深く考えず、 差別するのも良くないと留学生2人と仲良くしていた。 2人ともいいやつで、日本のことも好きだというし、ぶっちゃけ当時 はなんで女子から嫌われていたのか解らなかった ...

【洒落怖名作】千寿江

本文 653 :1/10:2013/11/24(日) 23:42:06.05 ID:zUKnxq1Si もういろいろ済んだから、書かせてくれ。 かなり長い。 父親には妹がいたらしい。俺にとっては叔母にあたるが、 叔母は生まれて数ヶ月で突然死んだ。原因不明。 待望の娘が死んでしまい、婆さんは大層落ち込んでいた。 見兼ねた爺さんが婆さんにフランス人形を買い与えると、 婆さんはそのフランス人形に叔母と同じ名前の「千寿江」と名付けて可愛がった。 毎日撫で、傍に置き、綺麗にしてやり、共に寝たそうだ。 それが変わった ...

【新作洒落怖】『非常階段』

本文 132 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:2001/02/16(金) 00:47 数年前、職場で体験した出来事です。 そのころ、ぼくの職場はトラブルつづきで、大変に荒れた雰囲気でした。普通 では考えられない発注ミスや、工場での人身事故があいつぎ、クレーム処理に追 われていました。朝出社して、夜中に退社するまで、電話に向かって頭を下げつ づける日々です。当然、ぼくだけでなく、他の同僚のストレスも溜まりまくって いました。 その日も、事務所のカギを閉めて、廊下に出たときには午前三時を回っていま した ...

【新作洒落怖】幸せになれましたか?【短編】

本文 780 :1:2013/05/03(金) 22:46:54.00 ID:YQxm2UlW0 もう7年前、まだ俺が学生だった頃の話 入学した時から半年近く住んでいたアパートが、どうも不動産屋のミスで二重契約状態 だったらしく、裁判になって俺は期限内に出て行かないといけなくなってしまった。 不動産屋が菓子折りもって謝りに来て、期限内には必ず条件に合う空き部屋を探すと 言っていたのだが、タイミングが悪かったのか運がなかったのか、どうしても条件に 合う場所が見付からず立ち退き期限が来てしまった。 不動産屋も ...

【新作洒落怖】足【短編】

本文 749足 1/22018/06/12(火) 11:17:19.11ID:XgxgIBRB0 ある日、俺は友人と2人で飲みに行く約束をした。 その日は予約を取っていたので、待ち合わせの時間の少し前に店に到着した。 用意された個室に案内され、俺は席についた。部屋にはまだ誰もいなかった。 畳敷きの個室で、床には座布団があり、背の低いテーブルの下は床が一段低くなっていて、足を下ろして座れるような作りになっている。 とりあえず座りながら上着を脱ぎ、自分の横に置く。 何の気なしにメニューを眺めながら友人の到着を ...

【新作洒落怖】近所の墓地

本文 582 :1/6:2008/05/17(土) 18:03:22 ID:aM51ze7e0 実体験を投下します。 長文失礼。 俺がまだ小学生だった時のこと。 その頃俺は、東北地方のど田舎の村に住んでいた。 米どころで、家の前には広大な水田が広がり そこに水を引く水路が流れるさらさらという音が心地いい場所だった。 そんな俺の家から車で5分ほどの近所に墓地がある。 ここら一帯の農家の先祖代々の墓がたちならぶその墓地は山の中腹にあって 木々が鬱蒼と茂り、昼間でも暗い場所だった。 俺が生まれた頃にはさすがにな ...

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