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40 :本当にあった怖い名無し:2007/11/24(土) 11:28:36 ID:GFHJ5TXs0
みなさんも聞いたことがあると思いますが、「幽霊の話をしてると寄ってくる」
それに近い話かもしれません。では始めます・・・。
16才の時、いつものように仲間が集まる友人Aの部屋にその日もいた。
夜になり「怖い話でも」ということで、数人でいくつか話をして盛り上がっている中、
友人Aが突然こんなことを話し始めた。
「そういえば昨日の夜さあ、自転車に乗った見たこともない男の子とすれ違ったんだけど、
ジーッと俺を見てるわけ。こんな時間に一人でいるのもおかしいと思ったんだけど、
なんだか目もうつろで少し笑ってたっぽいんだよね。あの子もしかしたら・・・」
俺はそこで話をさえぎるように、「幽霊かもって?」と笑って言った。
怪談話や肝試しは好きだが、基本的に信じてない俺は笑い飛ばすように続けてこう言った。
「つうかそれが幽霊だったら俺が見てみたいぐらいだよ」
この発言は今でも後悔してる。その日の夜、あんなことになるなんて思いもしなかったからね・・・。
43 :本当にあった怖い名無し:2007/11/24(土) 11:51:02 ID:GFHJ5TXs0
そして話も一段落ついたとこでみんな帰ることになった。
0時を過ぎた頃、家が同じ方向の奴とも別れて一人になった時、それは聞こえた。
「キーコ・・・・・・キーコ・・・・・・」
あの古びた自転車特有のこすれる音、ゆっくりゆっくり進んでるようだった。
薄気味悪さは感じたが、すでに家の近くだったこともあり
あまり気にも留めずにそのまま玄関に入った。
シャワーを浴びて1時前には電気を消して眠りに就いたと思う。
そして突然 真っ暗な部屋でパッと目が覚めた。
金縛りだ。動けないだけに恐怖心はあるが、たまになることがあり慣れていたので
いつも通りそのまま寝ようとした。が、
その日は何かが違った。
そう、遠くの方から聞き覚えのある音がするのだ。
「キーコ・・・・・・キーコ・・・・・・」
なぜかすぐに頭に浮かんだ。Aの部屋で聞いた話と、俺が言ったあの言葉が!
一気に恐怖心が増してるのがわかる。頭の中が真っ白とはこのことだ。
どんどん近づいてくる。もう部屋のすぐ外にまで来てる。
俺はその音が部屋に入ってくるのを、ただ待つことしか出来なかった。
48 :本当にあった怖い名無し:2007/11/24(土) 12:09:09 ID:GFHJ5TXs0
そして部屋に入ってくるなり、布団を中心にゆっくりゆっくりと回り始めた。
俺は心の底から「もうやめてくれ、帰ってくれ」と叫んでいたが、もちろん言葉はでない。
数分が経った頃か、急に何かが視界をふさいだ!
男の子だ!目はうつろで口元だけが笑ってる。
その不自然さだけでも恐ろしいのに、なぜか血だらけのようなのだ。
恐怖のあまり放心状態が続いていると、急に男の子の顔が苦痛にゆがみはじめ、
しばらくすると突然 顔面が飛び散るように消えた。
後日じいちゃんに話したところ、このような話を聞いた。
だいぶ昔、この辺りに母親と男の子が暮らしていたのだが、
母親が目を離した隙に自転車に乗った男の子が道路に出てしまい、
トラックに轢かれて即死する事故があったらしい。
そして数年後に母親も行方不明になってしまったらしい。
じいちゃん曰く、男の子は母親を捜してるのだろうとのこと。
俺は事故現場を聞き、そっと花を置き手を合わせた。
その後は何も起きないが、男の子が母親の元に帰れることを切に祈ってる。