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70 :本当にあった怖い名無し:2007/09/05(水) 11:59:35 ID:Pk9rMk1e0
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中学生の頃俺は塾に通っていた。
帰りは夜の8~9時位。
バス停から役10分位で徒歩で帰っていた。
当時は通り魔とかの噂があって暗いし毎回足早に帰ってたのを覚えている。
その日は友人と二人で帰宅。
友人は後ろのヘリを上ったすぐ後ろに住んでいたので、くだらない話をしながら帰っていた。
学校の友達とかの間で孔雀王が流行っていた時期で、
そこから興味沸いた俺は真言陀羅尼とか言う本買って毎日読んでた。
で友達にその話をしてたら友達が「ウチの近くの工事現場あるしょ?あそこ出るらしいよ」という話。
そこは俺を含め小さい頃からその友達と遊んでいた場所だったが、トラクターとか木材とかしまってある場所になんやら詰め所みたいな所があった。
俺は必ずそこを通らなくては家に辿り着けない。
というのも逆方向から帰ると必ず「血、汗、涙」という当時子供の間で有名だった廃家を通らなきゃいけなかったからだ。
それはなんとしても(怖いから)避けたい。だからその日もその工事現場を通って帰ろうとしていた。
工事現場の横には日曜大工の店があってそこからは明かりも何も無いゾーンだった。
ふと会話が止まる。
今で思えば明らかにお互いビビっていた。
でも虚勢を張りたいからお互い黙々と歩く。
日曜大工のその店の倉庫を通り過ぎた時友達が足早になった。
ヤバイ空気を感じた俺も(怖いから)足早に・・・もちろんだがなる。
俺「何?」小さい声で聞く
友達「なんか見てる・・・ッ」
即座に思ったのはその時学校で注意されていた「通り魔」の事。
明らかに地域は違ったが、中学生の脳みそにはそんな事関係ない。
足早にすると更に追いかけられるとかいった類の思考ももちろん無い。
71 :本当にあった怖い名無し:2007/09/05(水) 12:25:32 ID:Pk9rMk1e0
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友達も俺も空気がいつもと違うのをヒシヒシと感じていた。
友達「なんかついてきてない?」
恐怖で俺は言葉が出ない。いるのかもわからんのに・・。
足早に過ぎるとよく登って遊んでいた三角錐に立てかけられた木材の方に目が行った。
誰か居る・・・・。
言うと怖いので見なかった事にして友達に言わないでいた・・。
それから何歩も歩かない内に友達が転んだ。
「おい・・・ちょっと・・・」もう手とか震えまくっていたけど一応起こそうと俺もしゃがむ。
友達は俺の方をチラっとみて目線を横に外した・・・。顔がみるみる強張って行く。
(なんだよ・・やめてくれよ・・)と思いながらしゃがんだままで俺も前を見ようとした(なんか立ってるよ・・・)。
その人?はゆっくり近づいてくる。
友達は凝視したまま目が背けられないようだった。
「ねぇ・・・・***の****知らない・・・?」聞き取れない位の声だが、なんか言ってる。
前方に視界の開けた友達は泡を食ったように走って逃げる。俺はもう涙ぼろぼろ出しながら腰を抜かしていた。
その何かがしゃがむ?
「ねぇ・・・わたしのみぎうでしらない・・?」
はっきりとそう聞こえた。
もう死ぬ、俺終わったとその瞬間に思った。その頃読んでいた怖い話はそういう終わり方だったからだ。
その時友達が俺の家の人を呼んで戻ってきた・・・しかし人は居なかった。「怖いのとか読みすぎじゃないの?」と母親に言われたのを覚えている。
空を見ると満月だった。その後俺はある時期に決まって金縛りになり、その何かに襲われていた。外を見るとかならず丸々とした月が見えていた。
俺は野球部だったが3年で肘と肩を壊し退部、最後の大会に出られなかった。関係があるのか、球が余り速くなかったからカーブ放り過ぎたからなのかは解らない。
俺は右利きだった。