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128 :魔界の車窓から:2013/06/22(土) 12:51:26.42 ID:ToG7sP3t0
この喧騒とした世の中に魔界があるなんて考えもしませんでした
そう、あの時までは…
その日、私は会社での業務を終えて電車に乗りました
窓にはゲッソリと疲れ切った私の顔が映り、ため息をつきました
その瞬間の事です
何故か窓に映る私の顔が不気味に微笑んでいるのです
私は思わず目を逸らし、周囲を見渡していました
すると先程まで酔っぱらいで騒がしかった車内に誰もいないのです
再び窓に目を向けるとたくさんの乗客が映っているではありませんか
更に、窓に映る私が言うのです
「私そっちの世界に飽きちゃったの、魔界にね」
鳥肌がたちました
この時既に私は悪魔と入れ替わり、魔界に来てしまったのです
ショックのあまり気絶してしまい、気付いたら早朝の某駅でした
この世界が魔界なのか元の世界なのか、私は今も怯えながら暮らしています