0475本当にあった怖い名無し2022/04/28(木) 03:58:08.77ID:6p2wQZxR0
それからまたしばらくして、これはハッキリと覚えてるんだけど中3の梅雨の頃の話。
急に俺の部屋だけ雨漏りし始めたんだよ。連日の雨のせいで天井には染みができて、まぁ酷い有様。
流石に生活に支障が出る、っつって父親が屋根の修繕に当たったんだけど(前述の隣家の屋根に乗った話がコレ)、屋根そのものはなんともなかった。
「おかしいな?」って、今度は天井裏を点検することに。
俺の部屋は洋室で天井裏にアクセスできるようなとこはなかったから、和室になっている弟の部屋の押し入れの、さらに天袋の上の板を押し上げる。
身体のデカかった父親では天袋からさらに天井裏なんて見られる訳がなかったので、俺がクッソ狭い隙間を縫って天井裏を見た。
母親が「天井裏でイタチでも死んでたらどうしよう…」なんて散々ビビらせるもんだから、かなり戦々恐々としながら天井裏を懐中電灯で照らしたのだが、そこはただ埃が積もっただけのガランとした空間が広がっているだけだった。
…と、思っていた。
ぐるりと天井裏を照らすと、ちょうど俺の部屋の真上…それも、雨漏りだと思っていた染みのあるあたるあたりに、何かが落ちているのが見えた。
一瞬ひやっとしたが、それは動物の屍骸などではないようだった。
遠目に見ると糸束?のように見えたのだが、流石に埃まみれの天井裏に乗り込む勇気はなく、父親に頼んで掃除機を持ってきてもらった。
目一杯腕を伸ばして掃除機で吸いつけてその『何か』を取る。
それは、おそらく針金か何かを芯に糸を何重にも巻きつけた人形みたいなものだった。頭の部分がやたらとデカくて、手足が貧相だったのが印象に残っている。
俺は意味が解らず「なにこれ????」と両親に見せるが、両親もそれが何なのかは解らず「????」となっていた。
それが何かはわからなかったが、両親はそれをゴミと一緒に処分して、雨漏りでボロボロになっていた俺の部屋の天井は上から貼紙がされた。
…貼紙がされたのだが、しばらくしてポツポツと染みみたいなのが浮き出てきた。
きっと、湿気か何かで天井板の成分とかが染み込んだんだ…と自分を納得させている。
0476本当にあった怖い名無し2022/04/28(木) 03:58:51.72ID:6p2wQZxR0
俺の実家は、両親が弟Bを懐妊したと同時に建て替えられた、完全なる新築だった。
貸家や中古物件ではないので、よくある『前の住人が置いてった物』などではない。
屋根裏は虫くらいならばすり抜けられる隙間があったかもしれないが、少なくともあの人形のようなものを持ち込めるような『何か』が侵入できるとは思えない。
あの人形がいつどうやってあそこに置かれたのか。
あの謎の陽気な音楽はなんだったのか。
結局何がなんだかわからず、今に至る。
・頭のでっかい系を巻きつけたような人形
・陽気な音楽
に心当たりのあるやつはいないか?
人形を見つけて以降も何度か弟たちに「ガキの頃、子供部屋で変な音楽聞こえたよな?」と訊ねたんだが、結局「そんなん知らん」としか返ってこないんだ。
俺の主観だと、ラジオとか子供用のおもちゃみたいな感じの音だったように記憶しているから、天井裏から出てきた人形とのギャップもあって今でも気持ち悪い。