怪談・洒落怖

【新作洒落怖】デスノート

投稿日:2020年11月30日 更新日:

本文

476 :本当にあった怖い名無し:2011/07/08(金) 01:45:32.87 ID:xzOWuUHk0

雨がひどくなってきたな。
こんな日は先輩のことを思い出す。

あれは土砂降りの雨の日のことだった。
俺と大学の先輩はその雨に見舞われてずぶぬれになってしまった。
すると先輩が「部室によって着替えてこようぜ」といいだした。
確かに、部活の関係で代えの服が部室のロッカーの中にあった。
しかし、時間はかなり遅い。こんな時間に大学に入って大丈夫だろうかと
俺は少し不安になった。
その旨を伝えると、先輩は「じゃあ、俺が取ってくるからお前はここで待ってろ」と
大学近くの公園で待たされることになった。
服は相変わらずずぶぬれで乾いてなかったが、雨はすでにやんでいた。

477 :本当にあった怖い名無し:2011/07/08(金) 01:46:16.88 ID:xzOWuUHk0
夜の公園でひとりで待たされていると、どこからか女の子の声がした。
こんな時間に誰だ?と不審に思ってあたりを見回すと滑り台の上に少女がいた。
滑り台といってもよく階段とすべりのみのタイプのやつではなく
半球のコンクリートの山に階段とすべりがあって、その山の中をトンネルが抜ける。
そんな感じの遊具だ。
ともかく、俺は女の子に近づいて行った。
少女に「何をしてるの?」と声をかけると
少女は不気味な笑顔で「これに8回名前を書いたら死ぬのー♪」といった。
デスノートかよ。と思って少女の手元を見ると、そこには先輩の名前が…!
しかも、すでに6つ分名前が書かれていた。
少女は7つ目の名前に取り掛かろうとした。
(こんなのガキの戯れだ!)とは思えなかった。
こんな時間に子供が一人で大学生の先輩の名前を滑り台に書きつけてる時点で
正常な状態ではない。
「やめろ!」
俺はとっさに女の子の手を払った。
手の甲にペンが当たる感触がしたのと同時に女の子の姿が消えた。
先輩の名前もなくなっていた。

しばらくして、先輩がやってきた。
俺は正直にこのことを話したが、先輩は信じていないようだった。

その後、先輩は電車にひかれて死んだ。
人伝の話によると、居酒屋の女将が錯乱して先輩を追いまわし
そのまま線路に落ちたらしい。
まぁ、あの女の子とは関係ないと思うけど
こういう雨の日になるとふと先輩のことを思い出すんだ。

出典http://toki.2ch.net/test/read.cgi/occult/1309176058/

 

  • この記事を書いた人

yoshida3

RECOMMEND

1

概要 2ちゃんねる・5ちゃんねる発祥の名作怪談「リョウメンスクナ」をアーカイブ&考察。 くねくね・八尺様・コトリバコなどと並んで洒落怖をジャンルとして確立した名作だと思います。 両面宿儺(りょうめんす ...

2

カルト 先日の【映画評】来る ※気持ち悪い人間関係+超絶エンタメに続き日本の除霊エンターテイメント作品をレビュー。低予算ながらしっかり除霊エンタメしてるので、オカルト好きなら必見の作品ですぞ。※知らな ...

3

オー・マイ・ゼット! 2016年制作。 東京03の角田晃広さん主演。 なんだかなあという序盤。 登場人物達の人となりや背景が描写されるも全員うさんくさいしどうでもいい感じで進行します。 後半15分ぐら ...

4

私とあの人は、世に言うところの幼馴染ってやつでした。 とは言っても、幼稚園から一緒で小学校中学校と同じクラスで……なんていう甘酸っぱいもんじゃなくて、病院でね。 私もあの人も、生まれた時から体が弱くて ...

-怪談・洒落怖

Translate »

Copyright© 怪談夜行列車 , 2024 All Rights Reserved.