怪談・洒落怖

【新作洒落怖】白装束の女性

投稿日:2020年12月1日 更新日:

本文

603 :1/5:2011/07/09(土) 18:10:21.43 ID:khNXzUII0
ここで一つ体験談

かなり昔(15~17年近く前)に、親父に連れられて愛知県で出ると有名な某旧トンネルへ行った。
この時は親父が発案して、妹、俺、親父の三人で行くことになり妹と親父はノリノリだったんだが俺は行く前からすげー拒否した。
いつもだったら俺も久々の親父とのお出かけに心躍らせたんだが、この時ばかりは嫌で仕方なかった。
んで親父に半ば無理矢理連れられて車で件のトンネルへ向かったんだが、目的地に近づくにつれて(だと思う)嫌な予感は余計強くなった。
進む道路の両側がレンガの高い壁みたいになっていて、その上に木が生い茂ってて暗かったからだとも思うが。

604 :2/5:2011/07/09(土) 18:15:11.78 ID:khNXzUII0

んでトンネルについてエンジンを切った親父は妹と、こともあろうにトンネルの中歩いてくるとのたまった。
俺は絶対降りたくなかったので「早く帰ろう」「帰らないならとにかく車にいる」と言って一緒に行かなかった。
とにかく降車するのを拒んだ俺は車で待たせてもらえることになって親父達の背中をフロントガラス越しに見送った。
んで親父達がちょうどトンネルに入った時に、視界の左隅になんか白いもんが見えた。
さっきまでなかったものだからつい反射的にチラっと見たら、それは白い和服着た長い黒髪の幽霊的にベタな感じの女性だった。

605 :3/5:2011/07/09(土) 18:17:39.63 ID:khNXzUII0

『うおやべー見ちゃったなんかいるよー!』と咄嗟に思った俺は助手席のダッシュボードの下に潜り込み膝を抱えて隠れた。
隠れてすぐ後、車のフロントにバン!と何かが叩きつけられる?音がした。『うあー絶対近づいてきた……!』と半泣き気味だった俺はそのまま暫く待機。
数分後、それから何もなかったからちらっと薄目を開けてみると、何もなかったのに目を開けて一拍置いてからさっきのバン!って音がすごい連続して
ババババババババババン!っとすごい数が鳴った。その時車が揺れてめちゃめちゃ怖かった。

606 :4/5:2011/07/09(土) 18:20:23.92 ID:khNXzUII0

それでまたさっきよりも長くきつく眼を瞑ってたんだけど何もなかったから終わったんだと思って薄目を開けたら
サイドウィンドウから此方を半月型に裂ける様な感じで開いた口と、見開いた眼で見つめる白装束の女性と眼が合った。

そこで記憶がぷっつり飛んで次に記憶があったのは帰りの車中。
助手席でしっかりシートベルトまでして座ってる自分が理解できなかったので親父に聞いてみると

611 :5/5:2011/07/09(土) 19:32:43.39 ID:khNXzUII0

「気を失ってたからやってあげた」と言われた。んでまた親父にそっちはなんともなかったかって聞いたら
「なんもなかったわハッハッハ!」って言われたんでこっちの状況を事細かに説明したら
「大変だったみたいだなー、こっちもそのせいで運転大変だわー」と苦笑してるもんで何が?と思ったら

フロントガラスに掌の痕がビッシリ残ってた。

出典http://toki.2ch.net/test/read.cgi/occult/1309176058/ 

  • この記事を書いた人

yoshida3

RECOMMEND

1

概要 2ちゃんねる・5ちゃんねる発祥の名作怪談「リョウメンスクナ」をアーカイブ&考察。 くねくね・八尺様・コトリバコなどと並んで洒落怖をジャンルとして確立した名作だと思います。 両面宿儺(りょうめんす ...

2

カルト 先日の【映画評】来る ※気持ち悪い人間関係+超絶エンタメに続き日本の除霊エンターテイメント作品をレビュー。低予算ながらしっかり除霊エンタメしてるので、オカルト好きなら必見の作品ですぞ。※知らな ...

3

オー・マイ・ゼット! 2016年制作。 東京03の角田晃広さん主演。 なんだかなあという序盤。 登場人物達の人となりや背景が描写されるも全員うさんくさいしどうでもいい感じで進行します。 後半15分ぐら ...

4

私とあの人は、世に言うところの幼馴染ってやつでした。 とは言っても、幼稚園から一緒で小学校中学校と同じクラスで……なんていう甘酸っぱいもんじゃなくて、病院でね。 私もあの人も、生まれた時から体が弱くて ...

-怪談・洒落怖

Copyright© 怪談夜行列車 , 2024 All Rights Reserved.