気がつくと車は停止していた。 後頭部の痛みで現実に引き戻される。 阿部ちゃんはハンドルにもたれかかって肩を震わせている。 「うぅ……」 「痛てて……すいません」 後部座席の皆も生きてるようだ。 まだ少しぼーっとしていた頭がだんだん冴えてきた。 目の前には崖側に大きくひしゃげたガードレールが見える。 …………クソ! 一気に覚醒して車から飛び出す。 壊れたガードレールから崖下を覗くと、100メートルほど下に立花さんの車が見えた。 爆発炎上ということはなさそうだが明らかに大破している。 「…………」 助けなけれ ...