怪談・洒落怖

【新作洒落怖】山道の猿

投稿日:2022年5月5日 更新日:

559 :5/8:2009/04/18(土) 12:36:59 ID:IZkfOfTn0

660 :トロンパイ:2009/03/11(水) 03:17:22 ID:K8iAqaBJ0
俺もCもあまりにも強引なAに行動に「まさか憑かれているのでは!?」と不吉な考えが浮かんだ。
Aを止めようと走りよった俺達だったが、二人の前に来てフリーズしてしまった。

Aによって左の道にひきこまれかけているBが尋常じゃないくらい暴れている。
血走った目はぐりんと上を向き、涎を垂らしながら歯を食いしばり、
「いやだー!!猿!猿の方に行かなきゃダメだー!!この道はイヤダー!!猿の道がいいィィィ!!」
と気が狂ったように叫びだした。

A「そこのボケナスノロマとボンクラデブ!止まってないで手伝え!!」
(いつものAだ!!)と、年中口が悪くて人を罵倒しまくるAの罵りに理性を感じ取った俺とCは
暴れるBをガッチリ押さえて左の道を突き進んだ。
地蔵を過ぎたあたりでBは大人しくなりしばらく放心状態に。
俺達の呼びかけにやっと反応したBは少しキョロキョロした後、突然
「うひゃぁ~~」と叫んで一目散に道を駆け下り始めた。
突然のBの疾走に驚いた俺達は意味も分からずBを追いかけ道を下った。

結局左の道が正しかったようで、Bを捕まえたあたりで山のふもとあたりに出ることができた。
そのまま山を下ったが、その間、Bは何を聞いても「うるさいうるさい」しか言わず、
Cが隠し持っていたうまい棒を10本ほどもくもくと食べていた。

560 :6/8:2009/04/18(土) 12:38:05 ID:IZkfOfTn0

663 :トロンパイ:2009/03/11(水) 03:58:59 ID:K8iAqaBJ0
結局町で夜明けを待ち、バスで帰った俺達だったが、町でもバスでも相変わらずBはだんまりだったし、
しつこく聞く俺をAがたしなめた。仕方ないのでCのリュックを漁ったがチロルチョコしか出てこなかった上にチョコ好きのAni奪われた。
なんでAが左の道を選んだのか、Bはなぜおかしかったのか、その後どうして疾走したのか。
物事がハッキリしないと無性にいらつく俺はチョコすらありつけなかった八つ当たりにCの耳をひっぱったりした結果、
Cがキレて俺を殴った。

そんなこんなで地元に帰った俺達はなんとなく気まずい感じで別れてそれぞれ帰宅した。
その後もAとBが真相を明かしてくれることも無く、
結局あのことはタブーになってしまうのかと残念に思っていた。

しかし、その一ヶ月後くらいにCと遊んだとき(山から帰った二日後くらいには仲直りしてた)
CがAとBそれぞれ別々に聞き出した真相を教えてくれた。
なんで俺には言ってくれないのかと嘆くと「お前は口が軽いから」と笑われた。
(お前もだろこのデブゴンめ)と思ったが、そこは大人しく聞く姿勢に入った。

561 :7/8:2009/04/18(土) 12:39:28 ID:IZkfOfTn0

664 :トロンパイ:2009/03/11(水) 03:59:32 ID:K8iAqaBJ0
まずAの話だが、Aはなんだか、最初から地蔵に懐かしさというか、見守られている温かい感じがしていたらしい。
だから全然山にもトンネルにも恐怖を感じなかったらしいが、猿が現れてからは何か嫌な感じがしていたそうだ。
猿が地図を奪って消えてからも何かに見られている感じがしていたらしい。
左の道に地蔵を見つけたときは「から揚げの恩返しだな。パターン乙w」と思ったのらしいが、
間違ってても戻ればいいし、最悪夜が明けるまで待てばいいと気楽に構えていたとのこと。
しかし、猿が再出現してからは「絶対に右を選んだらいかん」と感じたとのこと。
最初は普通にBと言い合いしていたが、猿出現からなんだかBの目の焦点がおかしいことに気づき、
「こいつは魅入られているのでは?」と思い、猿から離すためにも左に引きずりこんだ次第。
B発狂後、俺らがフリーズしたときが一番焦ったらしく「Bだけじゃなくこいつらも魅入られたんじゃ…」と内心冷や汗をかいた模様。
B疾走後、Bが俺らの後ろの何かに反応したのに気づいたAが後ろ、すなわち分岐点あたりを照らしてみると、
あの猿がちょこんと座ってこちらを見ていたそうだ。ただ猿の表情は言葉では表せないほど醜く、悪意に満ちていたらしい。

562 :8/8:2009/04/18(土) 12:40:17 ID:IZkfOfTn0

665 :トロンパイ:2009/03/11(水) 04:00:05 ID:K8iAqaBJ0
続いてBの話。
BはAと真逆にトンネルの時点から嫌な感じがしていたそう(本当は山に入ったときからビビっていただけと思うがw)
地蔵には恐怖MAXだったらしい。猿は完全にただの野生の猿と思っていたとのこと。
分岐ではAが正気じゃないと思い、激しく反対した。そっからは少し記憶が無いそう。
んで、気がついたら俺らがガッチリと自分の身体を押さえて自分を見つめていたから、
(こいつら実は集団ゲイだったのか!?)とビビったらしい。(多分これは後付けの強がりだろうw)
事態を把握しようと周囲を見回すと、俺らの後ろ、さっきまでいた分岐の場所に
おそらく3、4mくらいの、光る目を持った化け物がこっちを見ていたので慌てて逃げたとのこと。
その後は恐ろしいやらわけわからんやら俺らがゲイで襲ってきやしないかやら俺がしつこくてウザいやらで、
いつでも一人で逃げられるよう丹田に力を込めて黙って気を溜めていたらしい。

これが俺が十代の頃経験した山の不思議な出来事の全てです。
だいぶ昔だからちょっと脚色してしまっている部分もあるかもしれないが…。

遅くて無駄に長くてごめんなさい。
それでは

出典http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/occult/1238859854/

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yoshida3

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