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/497 :本当にあった怖い名無し:2007/09/08(土) 15:31:34 ID:fzY/oF40O
私が小学生だったときの話。
確か曾祖父の三回忌かなにかで母の実家にいて、親戚みんなはリビングで談笑していた。
私は仏壇がある広間と襖で区切られた隣の畳の広間で、枕を取り出し、漫画を読んでいた。
そのとき襖は開かれていて仏壇は丸見えだったが、昼間だったし、仏壇まで結構な距離もあり、特に気にしていなかった。
それどころか、仏壇に足を向けて寝転がっていた。
しばらくすると睡魔に襲われ、私は寝てしまった。
しばらくして目が覚めた私は、体が動かないことに気がついた。人生初の金縛りだった。
不思議に思いながらも目だけで周囲を確かめてみると、幾つもの枕が散らかっている。
さらに横に向いて寝ていたので、その逆側をできるだけ見てみようとすると、一本の腕が今にも私に覆うような感じであった。
母が隣に寝にきたのだろうと、安心してまた眠りに落ちそうになったときだ。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
と、映画の呪怨のCMに流れていたような、喉の奥からだされるような声が耳元すぐで聞こえた。
その時なにを感じたか覚えていない。
その後すぐに体がぐぐぐっと押され、畳にのまれる幻覚があった。
あ、連れていかれるのかな‥
そんなことを考えていたらねてしまった。
起きてから母にきいても、誰も私の寝ていた部屋にはきていないと言った。
今思うと、仏壇に足を向けて寝るような無礼者を曾祖父が叱りにきたのかもしれない。