怪談・洒落怖

【新作洒落怖】友人の自殺

投稿日:2023年2月3日 更新日:

本文

644 :本当にあった怖い名無し:2008/02/02(土) 03:01:24 ID:2ig1kyEb0

体験談を書きます

友人(H)が自殺をしたときの話
高校時代からの仲で凄く良い奴だった。
明るくて楽しい事も言えて、女子には人気が無かったが
男子には絶大なる人気を持ってる奴だった。

高校卒業後に俺は東京の大学に行き、
彼は地元の大学へ通ったため別々になり
連絡もあまりとらなくなった。

大学卒業後、俺は東京で就職をしたが、
彼は引き篭もりになった。
彼が一切笑わなくなっていたことを、
彼の葬式の時に彼の父親に聞いて俺と友人達は驚いた。
大学で何かあったのか聞くと、3年生になったあたりから
段々と引き篭もり始めたとの事だった。

葬式には彼の大学時代の友人も来て居た為、
俺や友人達は彼らに色々尋ねてみたが、
彼らもわからなかった。ただ、3年生の9月になってから
彼らをも避けるようになったという。

色々情報を集めていると彼が大学の2年生の2月頃に両親が
別居をし、彼の母親が家を買い、彼と2人で住む事になったらしい。
ただ、これが原因とも思えなかった。彼の両親の不仲は彼が高校時代から
嘆いていたし、本人が「早く離婚しないかなー。」とさえ言っていたのだから。

645 :本当にあった怖い名無し:2008/02/02(土) 03:02:33 ID:2ig1kyEb0

それから三年が経ったある日、友人のSから電話があった。
「あのさー、すっごい変な事言うけど、信じてくれ。」と
かなり神妙な感じで話を切り出す。
「あのね、Hから着信があった・・・。」
冗談にも程がある。Hが死んでもう既に三年。
「お前、馬鹿にすんなよ?」流石に怒って言う。
だけどSは、「いや、いや・・・。三年経ってるから携帯は解約してるはずだよね?」
と涙声。
「昨日、久しぶりにG(高校時代の友人)と会って飲みに行ったのよ。
そしたら、23時ごろに携帯が鳴って見てみたらHから着信って・・・。」
SはHの携帯番号を残しておこうと思い削除していなかったらしい。勿論俺も残してた。
ただ、それでも信じられなかった。「お前掛け直してみたか?」と聞いてみた。
「うん・・・。2回掛け直したけど、不思議な事に2回とも?がった・・・。」
この時はかなり背筋がゾッとした。
「え??がった?ってことは誰か出たって事?」
「いや、いや・・・・。」とSは泣き始めた。
何が起きたか分からなかった為「何?どうした?おい?」と呼びかける事しかできなかった。

「お前さー、マジで信じてくれるかわからないけど。
Gも次に電話してみたから知ってるよ。お前も確認してくれたら分かるけど・・・。」
と話を続けない。「だから、何だよ?何があったのか言えよ。」と少々声を荒げて言う。

聞かなきゃ良かった。(内容は後で書きます)

その後、「お前もHの携帯に電話してみろ・・・。嘘かどうかは直ぐ分かる。」と
Sはそれだけ言って電話を切った。
俺は怖くて電話できなかった。聞かなきゃ良かった。と思った

646 :本当にあった怖い名無し:2008/02/02(土) 03:06:35 ID:2ig1kyEb0

何故聞かなきゃ良かったかというと、その夜電話が鳴ったから。
着信はHの携帯から。Hは三年前に自殺してる。
棺の中でのお別れもした。彼の母親が泣き狂いながら
「H!起きなさい!まだ、間に合うから!」と叫んでたのを思い出した。
その時にふと思った。もしかしたらこれは
彼の母親が子供が死んだ事が悲しくて受け止められずにやってる事なのでは?
と。
2回目の着信が鳴った時に俺は思い切って出てみた。
「もしもし?Hのおばちゃん?」と少し震えるような声で言うと
電話口で「ちがうよ。」とHの声で言われて切られた。ぞくっとした。
低い男の声で、しかもHの声で返事があったから。
意味がさっぱり分からなかった。Hは死んだはず。
じゃぁ、今のは誰だ?何で俺らの電話番号を知ってるのか。
何故彼の携帯からの着信履歴が残ってるのか。
30分近く震えながら考えたが答えは出てこない。
こっちから電話をしたいがSの話が忘れられず躊躇してしまう。
ただ、このままだと埒があかない。
結局電話をする事に。手は振るえ、心臓はどきどきしていた。
部屋中の電気をつけて襖やドア、部屋のカーテンを閉めて
着信履歴からHの携帯に電話をしてみた。

やっぱりするべきじゃなかった

647 :本当にあった怖い名無し:2008/02/02(土) 03:08:44 ID:2ig1kyEb0

受話器から聞こえるコールの音。1回、2回、3回・・・
心臓がバクバクする。5回、6回、7回。プッ。。。
留守番電話に切り替わる。
その瞬間

「今から死にます。」とHの声が流れ始める・・・。

「今から死にます。全部の音を残しておくよ。お前を呪ってやるから。
呪ってやるからなあああああああ。ガあああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああ」
ピーー・・・・。

直ぐに電話を切って放り投げた。Sの言った事は本当だった。
「電話したら、Hの声で。。死ぬ前に取ったっぽいのが留守電のボイスに入ってた・・・。」

648 :本当にあった怖い名無し:2008/02/02(土) 03:09:37 ID:2ig1kyEb0

すぐにSに電話した。夜中だったが怖くて、怖すぎて、他人の迷惑とかに気が回らなかった。
Sは寝てたらしいがHの携帯から着信があったこと、誰か出た事、電話したら同じように声が流れた事を
説明したら、Sは「どういうことなんだよ。」とポツリと言い、その後は落ち着くまで付き合ってくれた。
しかし、恐怖は未だ続いた。
「なぁ、S、お前はどういう事だと思う?俺は最初Hの母親があ プッ やしいと
おもってたんだけ プッ ど、どうも プ・・・・やばい・・・・キャッチが入った・・・。」
怖くて誰からか見れない。。「おい、×(俺の名前)。無視しろ・・・。俺と話しとけ。」とSが言うので
そのまま話を続ける。が。手から汗が吹き出てくる。耳下にある携帯が凄く異質なものに感じて今すぐ投げ出したい。
プッ プッ とキャッチの音は続く。数秒後やっとキャッチの音が終わった。
直ぐに電話を自分から離したかった俺はSに断りをいれ電話を切り投げて部屋のTVをつけ、DVDに取っていた
お笑いを入れて見続けていた。

朝まで起きており、会社に行く気になれずに上司に電話しようと携帯を取ると着信履歴14件。
全てHの携帯から。最後の一件には留守電が入っていた。
朝になっていた為か少し強気になってきていた俺はそれを聞いてみた。
ピー 「お前じゃないかあ。お前かあ?ははははははははははははははははははははははははは」

一気に寒気が来た。「はははは」の笑い方がHの笑い方にそっくりだったから・・・。

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