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0824本当にあった怖い名無し垢版2022/05/09(月) 23:41:58.30ID:gUTj8uZB0
10年ほど前、大阪で学生だったころ当時親に借金して買った125ccのバイクで深夜徘徊するのが趣味だった。
新しいバイクに乗るための目的が何か欲しかったのと、田舎者の俺はベッドタウンとはいえ都会の夜景がクセになっていたのとで、休日前の夜なんかはほぼ毎回深夜徘徊してた。
その頃は淀川に特にハマってて、川付近で駐輪出来そうなスペースにバイクを停めてはしばらく堤防を徘徊するのが楽しかった。
0825本当にあった怖い名無し垢版2022/05/09(月) 23:42:31.41ID:gUTj8uZB0
ある夜、24時ごろ淀川沿いの小学校かなんかの敷地の側に路駐し、堤防への階段を登って散策した。
深夜でも人がちょいちょいいるあたり都会だなぁと実感しながら歩くのが好きだった。
俺は歩くペースが速めで、10分程度堤防を歩いたとき自転車を引きながら歩くおっさんを抜かした。
後ろでカラカラ自転車を引く音がするんだが、その音がずっと後ろに着いてくる。
俺のほうが歩くペースが速かったのに、数メートル後ろを俺に合わせて着いてきてるみたいだった。
ちょっと気味が悪かったがまぁ一本道で進む方向は同じだし俺に関係なくペースを上げたんだろうと思ってあまり気にせず散策を続けた。
0826本当にあった怖い名無し垢版2022/05/09(月) 23:43:05.10ID:gUTj8uZB0
ところがそのおっさん、俺が堤防下の公園に向かえば着いてくるし、座ってタバコを吸えば少し離れたところにぼーっと突っ立ってる。
自転車に乗ることもなく、俺の数メートル後ろをただただ着いてきてる。
俺はスニーカーを履いていたし、まだ体力には自信があったのでいざとなればおっさんに追いつかれることはないと思っていたが、タバコを吸い終わって携帯灰皿にしまったタイミングで自転車のスタンドを畳むガシャンという音が聞こえてきた時点でかなり怖くなってきた。
俺が歩きだすとやっぱりおっさんも着いてくる。
なんとなく俺がおっさんを意識してることに気付かれたくなくて、目線をそっちにやることもなく歩調も極力変えずに歩いてたが内心早くその場を離れたくて仕方がなかった。
0827本当にあった怖い名無し垢版2022/05/09(月) 23:43:31.24ID:gUTj8uZB0
停めてあるバイクへ続く階段に差し掛かり、俺はそこで初めてダッシュで駆け下り、フルフェイスのメットを被り、グローブを付け、バイクを素早く反転させ跨りエンジンをかけ、そこで最後におっさんはどうしてるだろうかと後ろを振り返った。
おっさんはバイクのすぐ後ろで俺をジーッと見てた。
声こそ上げなかったが血の気が引いた。
エンストしなくてほんとに良かった。
バイクを走らせ大通りに出て、最初の信号待ちに差し掛かったころ、「フルフェイス被ってたから足音に気付かなかったんだなー」と妙に冷静に考えてた記憶がある。
何をされたわけでもないけどとても怖かった思い出。