怪談・洒落怖

【新作洒落怖】薄汚れた日本人形【短編】

投稿日:2024年7月12日 更新日:

本文

0956本当にあった怖い名無し垢版2021/07/26(月) 09:33:45.07ID:RjoJUKr10

5年くらい前の話。夏の事だった。
その日は学校も休みで母親と二人、ひまわりがキレイに咲いてる観光スポットに行こうって話になって数時間掛けて行った
ひまわりのスポットに着く前、縁結びというか、まぁそういう目的でカップルが多く訪れるような観光スポットもあるってことで
道中だし行ってみようって話でそこに入った。

海沿いにあるスポットで、記念撮影するような場所もあった。カップルの名前が書いた南京錠とか付ける所も。
駐車場からしばらく歩いてると、下に降りる階段があって、そこを下ると崖下に建てられた足場と境内のような建物があった
まぁ縁結びの神とか祀ってんのかと思って、特に違和感は覚えなかった。
足場から海の方を見ると、くぼんだ岩なんかに小銭を投げ入れて、入ったら願いが叶うー!みたいな感じでカップルが盛り上がってた
俺と母親も、縁はともかく小銭を投げ入れるのは面白そうだったから10円投げては
「波のせいで入ったかわかんねぇなww」とか言ってその場を後にしようとして振り返った。

すると母親が「何アレ...?」と少し小声で話しかけてきた、母の見つめる先を見ると
境内と階段の間、大きさは住宅街のゴミ捨て場くらいのスペースの場所に
薄汚れて髪がボサボサの日本人形が一体だけ立っていた

明らかにその場の雰囲気に馴染んでいないが、周りの人はあまり気にしていない
祀られているだとか、お供え物とかそんなんじゃなく、ただ荒削りの石の台の上に日本人形が立っているだけ。
明らかに異様で、自分たちが来る数時間前に誰かが置いていったような状態だった

オカルト好きなのもあってか俺は「Twitter行きだな...いいネタだ」と思ってズボンからスマホを取り出そうとしたその時
母が「そんな物撮っちゃいかんよ」と階段を登りながら言ってきた。
俺はその声でハッとした。まるで撮ることが当然かのようにレンズを向けようとしていた。
俺は「確かにそうだ...いつもの俺なら祟りとか恐れて何もしないのに...」と少し冷や汗をかきながら階段を登った

その後帰り道では特に何もなかったが、あの時母が止めてくれていなければ、何が起こっていたのか...

出典https://mao.5ch.net/test/read.cgi/occult/1617288162/

  • この記事を書いた人

yoshida3

RECOMMEND

1

概要 2ちゃんねる・5ちゃんねる発祥の名作怪談「リョウメンスクナ」をアーカイブ&考察。 くねくね・八尺様・コトリバコなどと並んで洒落怖をジャンルとして確立した名作だと思います。 両面宿儺(りょうめんす ...

2

カルト 先日の【映画評】来る ※気持ち悪い人間関係+超絶エンタメに続き日本の除霊エンターテイメント作品をレビュー。低予算ながらしっかり除霊エンタメしてるので、オカルト好きなら必見の作品ですぞ。※知らな ...

3

オー・マイ・ゼット! 2016年制作。 東京03の角田晃広さん主演。 なんだかなあという序盤。 登場人物達の人となりや背景が描写されるも全員うさんくさいしどうでもいい感じで進行します。 後半15分ぐら ...

4

私とあの人は、世に言うところの幼馴染ってやつでした。 とは言っても、幼稚園から一緒で小学校中学校と同じクラスで……なんていう甘酸っぱいもんじゃなくて、病院でね。 私もあの人も、生まれた時から体が弱くて ...

-怪談・洒落怖

Copyright© 怪談夜行列車 , 2024 All Rights Reserved.