怪談・洒落怖

【新作洒落怖】山の穴

投稿日:

610 :本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:13:29 ID:XYJ41Nww0

家に戻ってから先生に言ったことと同じことを親にも言いました。
それと何故イジメと思われたのかを聞きました。それは知らなくて良いとの事で
母は私達に嘘をつきました。
「A君が死んだのが川だったから落ちたのか落とされたのかわからなかったんだって」
と。私達を心配しての事だったのでしょう。

その後親に連れられてみんなでA君の葬儀に行きました。
棺の中を見ることは出来ませんでしたが、
A君の母親は私達に憎しみを持っているかのように
「よく来れたわね!顔をよく出せたわね!」と皆の顔を
憎々しげに見てそれぞれの両親にも毒を吐いてました。
A君の父親がそれを制して頭を下げたので、私達も頭を下げ
親は謝りながら帰っていきました。

さて、何故、私達がこれほどまでに彼の母親に憎まれたのか。
何故、親が嘘を言ったとわかったのか。
何故、先生が私達に虐めじゃないのか?と言ったのか。
すぐに答えはわかりました。
それはA君の死因でした。

611 :本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:14:31 ID:XYJ41Nww0

ローカルニュースで何度か取り上げられたのです。
彼の母親がマスコミにでも駆けつけたのでしょうか。
小学生死亡、イジメが原因か?
というような見出しで。
A君の学校の生徒に「A君は虐められてたの?」とインタビューするシーンが
TVで何度も報道されました。
もちろん誰一人虐められてたと言う人は居ませんでしたが。

ニュースでは、A君の死因は撲殺されていたそうです。
顔がぺしゃんこになってしまっていたそうです。
そのころにはイジメどうのこうのでは無く、不自然な死因と
いう感じで取り上げるようになっていました。
警察は事件・事故の両面で調べているいるとの事だったので
不思議な死因を殊更に取り上げていたのかもしれません。
誰かに何度も何度も踏まれたかのように。
何度も何度も地面に擦り付けられたかのように
A君は顔が潰れていたのだと。

これを親は一切私達に伝えていませんでした。
伝えられなかったのでしょう。

612 :本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:15:35 ID:XYJ41Nww0

数日後の登校日に全校集会でその公園の奥には近づかないように
と何度も校長先生や担任が言いました。
犯人がいるとするならば未だつかまってないからです。

それから十数年が経ち、私達は何故かその話を頭から消していました。
まったく覚えていなかったと言う訳ではなくて、思い出したくなかったのです。
後々の警察発表では事故ということになってました。

思い出したのはなぜかというと
兄と私がA君を見たのです。
兄と付き合ってる彼女であるその当時に一緒にいた友人も一緒に。

3人が一緒にA君を見たのです。

613 :本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:17:28 ID:XYJ41Nww0

兄と友人は中学卒業後から付き合いはじめました。
私達はそれ以降も3人でよく遊んでいました。
大学生になった私達は、ある日、3人で車で買い物に向かっていました。
高速道路で都会のある町へ向かう途中、事故があった為
渋滞になってました。私達はインターを入ったばかりで戻ることも出来ず
ただ車が流れるのを待つばかり。
少し進むと前の方に車が横転しているのが見えました。
山の穴のある位置のちょうど上にあたる場所で。

車からはウネウネと糸が出てきていました。
クネクネと横転した車の窓から出てきているのです。
旗はヒラヒラゆれてました。私は兄と友人を見たのですが
二人とも唖然としていました。車がすこしづつ進み事故現場の横を
通ります。前の車に乗っている子供がウネウネしている糸を指さしています。
私達はクネクネしている糸を見ないようにしていましたが、
その子供の車の窓の横に白い糸が降りてきています。
子供は親に何か言ってるようですが、前に座ってる彼の両親は
何も見えてないのか振り向きません。

旗は膨張してきだし、目を背けたかったのですが、どうしても無理でした。
金縛りのような状態なのです。
膨張した旗がA君の顔になってきました。
「ヒッ」と悲鳴をあげてしまい、兄を見ます。
兄も真っ青になりながら車を少し進めました。

614 :本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:18:50 ID:XYJ41Nww0

そのとき、都合悪く、
CDを掛けていたのですが音が急に飛び始めたのです。
同じ音をずっと繰り返します。
「ギャーギャー、ギャーギャー。ナ、ナ、ナナナンデ、ナナナンデ」
と聞こえた気が。

前の車が流れ始めて私達も事故現場を通り過ぎようと
少し車のスピードを上げました。
A君の顔をした糸は旗に戻ったりしながら、
クネクネとゆれながら助手席の窓の横を
逆立ちのよう状態でこちらを見ています。
CDは飛び飛びであまりの恐怖から「ナンデ、ボクガ」
と聞こえてしまい心臓が飛び出しそうになり、
兄は振るえながらも車を運転し
加速をつけてそこから逃げ出しました。

私は真横にいたクネクネしたものを視界の横に捉えつつ
悲鳴が出そうな口を押さえて真っ直ぐに前を見続けます。
視界の端では、糸の下についてるA君の顔が
旗に戻るように平ぺったくなりだし、
真っ赤になりながら、
萎んでいく様を捉えていました。

通り過ぎたものの怖さから運転も儘ならずそのまま高速を降りて
近くにある魔よけで有名な神社に向かい御払いをしてもらうことになりました。

615 :本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:20:02 ID:XYJ41Nww0

それ以降、私達は糸を見たことは無いのですが、
あの糸は何だったのかと今でも不思議です。
ロープぐらいの太さなのですが、
糸としか思えないで糸と言ってます。
あれは死んだ人の魂なのか、それとも何か別のモノなのか。
未だに理解ができません。
その高速道路を通る事はそれ以降ありません。
そこは未だに事故が多い場所で、その糸のせいなのか、
もしくは山の穴が何か関係するのか。

結局結論はわからずじまいですが、私が体験した話です。
原因も山の穴に何かあるのか、その場所にあるのか等も
一切わからないままですが、これ以上の体験はありません。

出典http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/occult/1251552150/

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